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運動はこころのくすり
こんにちは、GIVING TREE CLINICの山口です。
みなさん、お盆はゆっくり過ごせましたでしょうか?
残暑も厳しいので、くれぐれも熱中症対策を万全にしてくださいね。
今回のコラムでは、運動とメンタルヘルスの関係についてお話をしたいと思います。
メンタルヘルスの維持・向上には、適度な運動を継続することが大切です。
その科学的根拠の一つとして、「セロトニン」という神経伝達物質が深く関係しています。
セロトニンは、脳内に存在する神経伝達物質で、感情や睡眠、食欲などの調整を担っており、運動によりセロトニンの合成が促進されることが知られています。
うつ病では脳内のセロトニン濃度が低下するため、多くの抗うつ薬はセロトニン濃度を上昇させることでうつ病の治療に役立っていますが、適度な運動を継続することにより、薬物療法と同等程度の改善が得られるという研究もあります。
特に高齢者のうつ病では、薬物療法による改善が得られにくいため、運動療法が推奨されています。
また、セロトニンは睡眠に関係する「メラトニン」の前駆物質であるため、運動によりセロトニンの合成が促進されると、睡眠の質が改善することも期待されます。
運動の種類によっても、期待される効果は異なります。
散歩やジョギング、水泳といった有酸素運動は、セロトニンの合成に特に有効なことが知られており、30-45分程度の運動を週3-5日行うことで、不安感が顕著に軽減するという研究もあります。
ヨガやストレッチは、副交感神経を優位にしてリラクゼーション効果や自己認識の向上に役立ちます。
筋力トレーニングは、「エンドルフィン」や「ドパミン」といった神経伝達物質の合成を促進させ、モチベーションや自己肯定感を高めるとされます。
多くの研究からも、運動は単なる体力づくりにとどまらず、メンタルヘルスの維持・向上にもとても役立つことがわかっています。
少しこころが疲れたなと感じたときには、無理のない範囲で体を動かすことを心掛けてください。
運動は、あなたのメンタルヘルスにとって最良のくすりになるかもしれません。
山口 大樹
