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もの忘れ・認知症

認知症とは

  • 認知症とは、いったん正常に発達した脳の機能が、何らかの脳の病気により低下し、日常生活に支障をきたしてしまう疾患です。
  • 主な症状として、「物や人の名称を思い出せない」「財布や印鑑など大切な物をよくなくす」「日時や場所が不正確になる」「何度も同じことを言う、あるいは確認してしまう」「慣れた場所で道に迷う」「興味や意欲がなくなってしまう」「性格が怒りっぽくなった」などがあります。
  • もの忘れは誰にでも起こりうるもので、多くは加齢による年齢相応のもの忘れですが、認知症は脳の病気ですので進行していきます。
  • 軽度の脳機能の低下はあるが、日常生活に支障をきたしていない状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。MCIの約半数は5年間で認知症に進行するといわれています。
  • 認知症の有病率は65歳以上で5%程度、85歳以上で25%程度といわれていますが、年々増加傾向にあります。
  • 認知症はいくつかの疾患に分類されます。代表的な認知症として、「アルツハイマー病(AD)」「レビー小体型認知症(DLB)」「前頭側頭型認知症/前頭側頭葉変性症(FTD /FTLD)」「血管性認知症(VD)」があります。

アルツハイマー病(AD)とは

認知症の原因としてもっとも多く、全体の6割程度を占めています。症状としては、初期からもの忘れが目立ち、時に「大切な物が盗まれた」という「もの取られ妄想」を認めることがあります。「老人斑(βアミロイド蛋白)」と「神経原繊維変化(リン酸化タウ蛋白)」といわれる異常な蛋白が脳内に蓄積することで発症するといわれています。

レビー小体型認知症(DLB)とは

症状としては、「1日のなかでも変動する認知機能の低下」「ありありとした幻視」「パーキンソン症状(手が震える、動きが硬くなるなど)」などが特徴で、時に「睡眠中の異常な行動(夜中に突然大きな声を出す、歩きまわる)自律神経症状(失神してしまう)」を認めることもあります。診断には、上記の症状のほか、「脳血流SPECT検査」、「MIBG心筋シンチグラフィ検査」「DATスキャン検査」が有用です。「レビー小体」という異常な蛋白が脳内に蓄積することで発症するといわれています。

前頭側頭型認知症/前頭側頭葉変性症(FTD /FTLD)とは

前頭葉、側頭葉に限局した脳の萎縮を認め、行動や言語に進行性の障害を認めます。ほかの認知症に比較して若年(50代)に発症することが特徴です。「行動異常型」では、「他人への配慮がなくなってしまう」「万引きや猥褻行為など逸脱した行動がみられる」「無気力」「同じ行動やフレーズを繰り返す」といった症状を認めます。発症原因については現在のところ解明されていません。

血管性認知症(VD)とは

脳梗塞や脳出血によって、脳内の細胞機能が障害される認知症です。障害された部位によってさまざまな症状を認めるため、「まだら認知症」ともいわれます。もの忘れのほか、怒りっぽくなる、抑うつ、不安無気力といった症状を認めます。

GIVING TREE CLINICの治療

  • 現在のところ、認知症を完治させる治療はありません。しかしながら、初期に発見できれば、おくすりによって進行を遅らせることができます。また、新たな認知症治療の開発も進んでいます。
  • 認知症が疑われる患者さんについては、長谷川式認知症スケール(HDS-R)、Mini Mental State Examination(MMSE)といった簡便なスクリーニング検査を行います。
  • 認知症の程度をより正確に評価するために、必要に応じて公認心理師・臨床心理士による認知機能検査を行います。
  • 認知機能の低下を予防する目的で、生活指導や食事指導、運動指導を行います。
  • おくすりは、アルツハイマー病とレビー小体型認知症については、認知症治療薬であるコリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン)、NMDA受容体拮抗薬(メマンチン)を使用します。また、妄想や抑うつ、暴力などがみられる場合には、抗精神病薬、抗うつ薬など、症状に応じて適切なおくすりを検討いたします。
  • 日常生活の支援が必要な場合には、「介護保険」の申請を行い、訪問看護や訪問介護、デイサービスなどの利用を提案いたします。
  • 認知症の診断には、頭部MRI検査、脳SPECT検査などが有用ですが、GIVING TREE CLINICでは頭部MRI検査、脳SPECT検査を行なっておりません。ご希望の際には、適切な医療機関をご紹介いたしますのでお気軽にご相談ください。

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